薬剤師の気ままブログ

精神科門前の管理薬剤師。勉強したことの備忘録(薬や病気)やたまに趣味などについて気の向くままに書いていきます。

ロナセンテープについて

 

特徴

  • 2019年6月に承認された、抗精神病薬として世界初の経皮吸収型製剤
  • 用法・用量:胸部、腹部、背部いずれかに24時間ごとに貼付。最大80mgまで。
  • 禁忌:アドレナリン(アナフィラキシー以外)、アゾール系抗真菌薬、HIVプロテアーゼ阻害薬、コビシスタット
  • SE光線過敏症:皮膚光感作性試験で陽性。貼付時また貼付後1~2週間は直射日光を避ける
  • 貼付部位は光線過敏症を防ぐために衣類で隠れる部位となっている
  • 血中濃度の日内変動が少なく、初回通過効果を受けないのでCYP3A4阻害薬併用の影響を受けにくい
  • 服薬の抵抗感が低い剤型である反面、本人の同意無しでの貼付などの倫理面に注意が必要

 

その他

  • 錠剤との換算はテープ40mg=錠剤8mg 1)
  • アカシジアの発現率は錠剤に比べ約60%減(テープ10.4%、錠24.7%)
  • PANSS100(身体拘束が必要なレベル)への投与でも1週間で効果ありとの報告あり
  • 切って貼付不可。切って貼付した場合の臨床データがない、角ができて剥がれやすくなる、包装袋は品質保持の目的もある等の理由から。過酷試験(光)でアルミ袋と無包装で結果に差が出ている。ただしリザーバー型の製剤ではないため、製剤学的にはおそらく切っても問題はない
  • テープと皮膚の間に水が入るとはがれやすくなるため、貼り変えはできれば入浴時に。加温による薬物動態への影響はない
  • 皮膚症状の副作用は適用部位紅斑が22.0%、適用部位掻痒感が10.0%(比較 リバスタッチパッチ:適用部位紅斑37.7%、適用部位掻痒感36.6%)
  • 皮膚症状予防:貼付部位を毎回変える、直射日光を避ける、テープはゆっくりはがす、保湿など日常的な肌のケアを欠かさない

 

参考文献

  1. ロナセンテープ インタビューフォーム