2022年8月15日に大正製薬がビオフェルミン散剤の製造販売承認を取得しました。
ビオフェルミンの粉薬は既にあるよね?と思いますが、既に販売されているものはビオフェルミン「配合散」で、今度発売されるものはビオフェルミン「散剤」です。
ビオフェルミン錠剤の主成分はビフィズス菌。じゃあビオフェルミン配合散はビフィズス菌製剤の散剤バージョンかと思いきや、主成分はラクトミンと糖化菌。ビオフェルミン錠剤の剤形変更品はビオフェルミン配合散ではなくラックビー微粒N、という謎な状態が続いていました。
今度発売されるビオフェルミン散剤の有効成分はビフィズス菌なので、錠剤と主成分が統一されることになり、その辺りはシンプルになります。
ただ、この製品は市場に必要でしょうか?整腸作用のある散剤にはラックビー、ミヤBM、ビオフェルミン配合散など、既にある程度選択肢があり、菌種の違いによる効果の差は軽微であることを考えると不要な気がします。
薬剤師的には、在庫数増加や調剤過誤リスク上昇の観点より、ちょっと迷惑かなと思います。
過誤について具体的には、ビオフェルミン配合散と散剤の入力ミス、一般名処方から商品への代替ミス、ピッキングミスが想定されます。ビオフェルミン散剤の一般名はビフィズス菌製剤散12mg、ラックビー微粒Nの一般名はビフィズス菌製剤散10mgで非常に似ています。
散剤と配合散どちらも販売すると利益が共食い状態になるので、もしかしたら今後配合散を販売中止にする布石なのかもしれません。
2022.8.17