薬剤師の気ままブログ

精神科門前の管理薬剤師。勉強したことの備忘録(薬や病気)やたまに趣味などについて気の向くままに書いていきます。

プリビナ液0.05%(ナファゾリン)

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薬効・薬理

α1受容体刺激→毛細血管を収縮させ充血をとることで鼻づまりなどを改善する

アレルギー性鼻炎の鼻閉塞にナファゾリンを投与した場合、作用発現は投与直後から15分以内に認められ、3~4時間持続。20時間持続することもある

 

アレルギー性鼻炎での鼻閉の機序
  1. 体内に花粉などの抗原が入る
  2. 樹状細胞、マクロファージなどの抗原提示細胞が花粉を貪食し、抗原ペプチドに分解、MHCクラスIIに挟み込んでナイーブT細胞に抗原提示
  3. B細胞もBCRを介し抗原を取り込んで活性化
  4. ナイーブT細胞はIL-4存在下で2型ヘルパーT細胞(Th2)へ分化し、IL-4、IL-5、IL-13などのインターロイキンを分泌
  5. B細胞は同じ抗原を認識するTh2からの刺激により活性化。IL-4によりIgEを分泌する形質細胞へクラススイッチ
  6. IgEは肥満細胞の表面に結合
  7. 抗原が肥満細胞上のIgEに結合すると脱顆粒しヒスタミン、ロイコトリエンなどのケミカルメディエーターが分泌される
  8. ヒスタミンは神経を刺激しくしゃみ、鼻水の原因に、ロイコトリエンは鼻粘膜の血管を拡張し鼻づまりの原因になる
  9. α1受容体を刺激し血管を収縮、鼻粘膜の腫れを改善することで鼻閉を緩和する

 

効能・効果

上気道の諸疾患の充血・うっ血、上気道粘膜の表面麻酔時における局所麻酔剤の効力持続時間の延長

アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、急性慢性鼻炎、急性慢性副鼻腔炎咽頭喉頭炎及び浮腫等に有効

 

用法・用量

鼻腔内には1回2~4滴を1日数回、咽頭喉頭には1回1~2mLを1日数回塗布又は噴霧(適宜増減)。 局所麻酔剤への添加には、局所麻酔剤1mLあたり2~4滴の割合で添加

 

禁忌

過敏症

MAO 阻害剤(併用により急激な血圧上昇のおそれ)

2歳未満の乳幼児

→中毒症状が特に乳幼児に出現しやすい。症状としては末梢血管の過収縮による循環不全と、中枢神経系、特に脳幹機能の抑制状態としてとらえることができ、末梢血管収縮、血圧上昇、軽度皮質刺激後の中枢抑制状態、呼吸浅表、低体温、頻脈後の徐脈等がみられ、多くは12時間以内に軽快する

→鼻閉が強く、哺乳困難、睡眠障害をきたす場合には、生食で2~3倍に希釈し、就寝前や授乳前5~10 分間隔で 2 回、1 回1~2滴を点鼻するとの報告あり。希釈しないで直接使用した場合、吸収されて全身性の副作用を起こすおそれがある

 

その他

  • 同効薬のナシビン点鼻・点眼液は2021年に諸般の理由により販売中止。他の同効薬はトラマゾリンのみ。
  • 航空性中耳炎(飛行機の離着陸時に耳が痛くなる)に使用することも。かぜやアレルギー性鼻炎で鼻粘膜が腫れていると、耳管咽頭口の開口が妨げられ症状が出やすくなる。搭乗前に血管収縮点鼻薬を使用。飛行時間が長い時は着陸態勢に入る直前に再度点鼻する。
  • 開封後の安定性のデータを3ヶ月までしか取っていないため、使用期限内であっても速やかに使用。冷所保存している薬局も。
  • 眼科用としては使用しない(眼粘膜に刺激のないpH 領域はpH4.8~8.5 、プリビナ液はpH4.5~4.9のため、眼の刺激、痛みを感じることがある)
  • よく効くため、連用を禁止しても守れずに長期連用し、鼻粘膜肥厚による薬剤性鼻炎に陥りさらに常用が癖に。離脱が難しくなることが多い。そのため処方をしない耳鼻科Drも多い。

 

(処方)

プリビナ液0.05%  10ml

  鼻づまりがひどい時のみ鼻に噴霧

  頻回に使用すると効かなくなる